アンメット ある脳外科医の日記|10話レビュー|手術不可能。ミヤビは全て失ってしまうのだろうか?

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ネタバレも含みますので、「それは困る!」という方は回れ右でお願いします

第10話!
なんと…私ごとで恐縮ですが、
母にエンディングのネタバラシを受けるという…😂

相当ショックでしたが、命まで取られるわけでもないので、残すところ2話楽しんで見たいと思います!(笑)

一過性健忘・グリオブラストーマ

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もくじ

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第10話 放送日時

2024年 6月17日(月) よる10:00〜 
 (関西テレビ・フジテレビ系放送)

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第10話 あらすじ


一過性健忘の症状が現れ、三瓶が誰だか分からなくなってしまったミヤビ。

数日後、最悪性の脳腫瘍を患う柏木周作が運ばれてくる。
徐々に記憶を失っていく周作の姿を見てミヤビは不安に駆られる。

Netflix出典

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アンメット【感想】
#10 手術をすれば二度と目覚めることはできない…困難を極めるミヤビの病状が三瓶の前に立ちはだかる。ミヤビの決意と三瓶の胸中は…。

(01 無理してやれば彼女の命を奪うだけだ。絶対に手を出すなよ。)

西島会長から、ミヤビの記憶障害の理由を聞いた三瓶。
改めて大迫教授から詳しい話を聞いた際に、「 無理してやれば彼女の命を奪うだけだ。絶対に手を出すなよ。」と念を押される。
ミヤビ自身からも可能性があっても、手術はしないつもりだと言われるが
三瓶先生は、万が一に備えて手術の練習をしているのであった。

ミヤビの記憶障害の原因
ノーマンズランドにある、0.5ミリ以下の血管を2分以内に縫わないと助けられない。

そしてそれをできるのは世界でも数%の限られた医者のみ。

改めて、ミヤビ自身が記憶障害の原因を知ったことにより、初めて職場の皆んなにも詳細が伝わります。

皆んな、医療従事者だからこそミヤビちゃんの抱えている問題の大きさと、どうしようもないことが分かり…
困惑した様子がみえる中、三瓶先生はなんとか
治そうと黙々と吻合の練習を始めます。

手術ができない場所にあると分かっていても、何もせずにはいられない三瓶先生の気持ちが痛いほど伝わってきました

一方、ミヤビちゃんは何度考えてもやはり手術はしないと同じ答えになると思うとのことでしたが…
それは、手術の成功率が極めて低いということだけではなく…
“もし手術に失敗したら、三瓶先生が自分自身を責めてしまうだろう。三瓶先生を傷つけたくない。笑顔でいてほしい。”と、三瓶先生の身を心配するが故の決断でした。

そうですよね…
ミヤビちゃん、そういう人でした(泣)
なんとか、ならないもんですかね…
私は皆んなに笑っていてほしいです

ちょこっと番外編(オープニング曲でのこだわり)

今回は三瓶先生が、吻合の練習をしている様子からオープニング曲がいつもより多めにかけられてスタートしました。

改めて歌詞を聴いてみると、“目が覚めたはずの世界に私 見覚えがないの、どうして〜”
記憶を毎日リセットされているミヤビちゃんの様子と心境にピッタリの曲でした。

また、1話見た時から感心していましたが、オープニングの映像…本当に秀逸です

記憶を毎日覚え直しているミヤビちゃん。
日記に書いてある自分や周りの様子を繋げて、繋げてやっと完成する姿が
本当に川内ミヤビをよく表現されているなと思っていましたが…

なんと、手作業で動かしたものをコマ撮りされていたようです。
X(旧ツイッター)公式もぜひご覧ください。

(02 す、すき、すきーですね。すきー、すきー、すきじゃないですね。すき…)

(朝、コーヒーショップでミヤビに自分のコーヒーも買うように頼む、三瓶先生。)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(店員)いらっしゃいませぇ。
(ミヤビ)「アイスコーヒー2つください。」
(店員)お預かりします。トッピングは?
(三瓶を見つめるミヤビ…)
(ミヤビ)「抹茶パウダー?」
(店員)あ、抹茶パウダーさん。
(抹茶コーヒーを回避できずにがっくしな三瓶先生)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(ミヤビ)「三瓶先生を見てたら、三瓶先生が抹茶パウダー好きだったこと思い出しました
(三瓶先生)す、すき、すきーですね。すきー、すきー、すきじゃないですね。
すき…
(ミヤビ)「好きじゃないですか?」
(三瓶先生)す、すきですね。

栄養のために、抹茶パウダーを飲んでいた三瓶先生もミヤビちゃんと距離が縮まっていくうちに
普通にアイスコーヒーを頼むようになります。
ですが、癖つよショップ店員さんに毎度抹茶パウダーを入れられてしまうという…(笑)

ミヤビちゃんで回避しようとしましたが、失敗に終わりついつい笑ってしまうシーンでした(笑)

抹茶パウダーを入れていた三瓶先生を記憶していたことを、嬉しそうに話すミヤビちゃんの姿を見たら…
三瓶先生は抹茶好きじゃないのに、好きと言ってしまうあたり最高でした(笑)

(03 別に私傷ついているとかではなくて、症状をきちんと把握したくて。全く気にしてないです。)

最悪性の脳腫瘍で患者(柏木)が運ばれてきた。
患者には妻がおり、高校の同級生で普段からとても仲がいい。
しかし、腫瘍が大きくなってきた関係で感情の抑制がつかず、普段の人格と異なる発言が目についてきた。

そんな中でも、奥さんは冷静に病気の症状を学びつつ献身的にサポートをしていく。

どんどん、意識障害が進行し眠る時間が増え、呼びかけにも反応しなくなってきた患者。
でも、奥さんが来た時は目を覚まし、奥さんの介助時のみ食事もとっている。

気丈には振る舞っているものの、やはり人格が壊れていくと、大事に想い合い過ごしてきた時間はあっても寂しさは感じてしまうものだと思います。

病気をしている患者さんも、苦しいかと思いますが
アンメットはその周りにいるご家族や大事に想う人たちの心境もリアルに丁寧にみせてくれます。

その分、少し心が苦しくなるところもありますが、普段の自分では見えていなかったことにも気付けます。どんな感情にも寄り添っていきたいと、改めて思わせてもらえますね。

(04 全て失くして。最後は、何も残らないのだろうか。)

(最悪性の脳腫瘍患者を診つつ、どうしても自身に重ねて先の不安を考えてしまう川内先生の心境)

“私は何をいつまで覚えてられるのか。
大切な人たちも。
交わした言葉も。
一緒に過ごした日々も。
全て失くして。
最後は、何も残らないのだろうか。”

普段、記憶のことを改めて考えることなんてない生活ですが
毎度ミヤビちゃんを通して、いかに今の時間がかけがえのないものなのか…
そして、何気なく過ごしているような毎日も確実に1日、1日が積み重なって今になっているんだと
時間や繋がりについてよく考えるようになりました。

ミヤビちゃんが考えてしまうように、記憶を失くすと何も残らないのでしょうか。

きっと、そうではないと言いたいのですが…
普段から心を大事にきちんと心で感じた感情を大事にしていれば何か変わるような気がします‥
いや!きっと何かは残っているはずだと信じたいですね

(05 やっぱり、あなた医者でしたね。)

何度も、主手術の練習をするが、縮まっても“8分45秒”。
なかなか縮まらない時間に、三瓶は『くそっっ!!!!』と叫ぶ…

三瓶先生、淡々と練習しクールに見えますが…
やはり、世界でもミヤビちゃんの症例をうまく手術できる医者がほとんどいない中
何度も練習を重ねても縮まらない時間。
三瓶先生のやりきれない気持ちがこの一言に集約されていましたね

先生たち(三瓶、星前、綾野)は大迫教授に何かミヤビを救う方法がないか、聞きに来る。
だが、やはり手術以外の方法はないようだ。
大迫も、三瓶先生と同じように病気をわかってから、実は練習を重ねていたのを綾野は知っていたのだ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(三瓶先生)「いつから練習したんですか?」
(大迫教授)川内先生が事故にあったあとすぐからかな?
(三瓶先生)「やっぱり、あなた医者でしたね。」
(大迫教授)やっぱり君は…生意気だ。

この2人の歴史もなんだかんだで、長いですよね。
そして2人は同じく重度障害をもつ兄弟がいて、表現や実現の仕方は違えど
同じように光を灯したいという思いで医療に携わっている。

そんな関係だからこそ、普段冷静で自我なんて見えないような大迫教授の「やっぱり君は生意気だ」が聞けてついついニヤリとしてしまいました。

特にマイナスな言葉選びをしない、大迫教授の遠慮ない素の言葉。

ここでやっと、大迫教授の人間らしさが見えてなんだか安心してしまいました

この先生たちがミヤビちゃんのヒーローになってくれたらな、と願わずにはいられない時間でした。

(06 あの、モデルになってもらえませんか?)

ある日、見舞いにきた奥さんに久々に患者(柏木)が声をかけるが
「あの、モデルになってもらえませんか?」と振り絞るように、声をかける。

この言葉は、高校生時代の2人が付き合うキッカケとなった言葉だ。
その言葉を聞き、束の間だが以前の柏木を思い出し奥さんは涙するのであった。

夫妻は最後の時間を過ごすために、このあと退院していく。

ミヤビちゃんは、自分が今後なる可能性のある患者とその奥さんを見ていると、自分の未来を見ているようできっと不安でしたよね。

川内先生の強いところだと思いますが、感動して涙することは過去の回ではありましたが
自身の病気に悲観したり落ち込んで涙するシーンは、実はまだ見てないように思います。

そんなミヤビちゃんを見ていると、少し心配になっていましたが
柏木ご夫婦をみて最後は“やはり、心が覚えているのだ。失われないものもきっとある。”
自分の心に光が灯ったようで、少し安心しました

(柏木夫妻の退院を見送った後の三瓶先生との会話)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(ミヤビ)
”私、ずっと怖かったんです。
このまま何も残らずに消えちゃうの。
だけど、もう大丈夫だなって。
失われないものもあるんですね。”

と三瓶に声をかけるミヤビ。

その後、星前先生に呼ばれ席を立ったミヤビだが歩けず、倒れ込んでしまう。

ちょいちょい記憶が飛ぶシーンがあり、ミヤビちゃん大丈夫かな?と心配しながら見ていましたが…
とうとう倒れてしまいました

ミヤビちゃん…大丈夫なのでしょうか?心配

ちょこっと番外編(あいみょんさんの曲での演出)

このシーン、あいみょんさんのエンディングが流れていたのですが
ミヤビちゃんの意識が薄れていく瞬間と同様に、曲もゆがんで流れる演出がされていました。

曲を歪んでスローテンポで流したり、音が止まる様子はミヤビちゃんの状態に合わせて編曲したとのことです。

ここまで、丁寧にこだわって作られているドラマ、今まであったのでしょうか?
私は前例を知りませんが、やはりアンメットはとことん物語に入って観てしまうドラマです。

さいごに

今回、番外編的にチラッと成増さんの過去の恋愛について触れるシーンがありましたが
普段の明るい様子からは想像もつかない過去でしたね。
(成増さんのパートナーはもう亡くなられているとのこと…)

皆んな見えない、見せないだけで色々と抱えて生きているんですね…

アンメットは、そういった普段人に見せないような心を流して見えないものとして扱うのではなく、
そっと拾って寄り添ってくれるようなドラマだと改めて感じました。

いよいよ、ラスト1話。
終わってほしくないです(泣)

次回予告(最終回)

次回は最終回。
「アンメット〜“満たされない”日常をどのように過ごしていくのか〜」というテーマをもとに
ここまで追ってきましたが、最終回をみた後にどう感じるのか…

終わっちゃうのが寂しいですが、楽しみでもあります。
皆さん!心して月曜を待つように

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